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絵本「結家の物語」の表紙の村。畑やビニールハウス、家々が並び、人々が暮らしている

地域のみんなが安心して生きていける未来をつくる

絵本「結家の物語」の表紙の村。畑やビニールハウス、家々が並び、人々が暮らしている
PHILOSOPHY

結家が、目指している未来

何のために、何をしているのか。

理念・ビジョン
表紙のイラスト。畑やビニールハウス、家々が並ぶ村に人々が暮らしている

その1

結家の物語

ある会社の、はじまりと、これから

看護の家。
農業の家。
美術館の家。

なぜ、いろんな家があるのか。
それが、結家の物語です。

山形のさくらんぼ畑で、おじいちゃんがさくらんぼを摘み、青年がそれを見ている

第1章

動かずには
いられない

はじまりは、ひとりの人でした。

名前は、軽部厚。

行きたい大学には行けなかった。
なんとか工学部に入学。

けれども、
勉強は、頭に入ってこない。

成績は、150人中140番台。

しかし、ひとつだけ、
分かったことがありました。

「自分がやりたいのは、
機械を動かすことじゃない。
人と直接かかわることだ。」

彼には、山形に、
大好きなおじいちゃんがいました。

会いに行くたびに、
少しずつ弱っていく。

「おじいちゃんに、なにか、
できるようになりたい。」

山形から帰省後、
自宅近くの老人ホームを
訪ねてみました。

おじいちゃんのような人たちのそばが、
大学の授業より、ずっと面白い。

そのまま、老人ホームに就職しました。
迷いはありませんでした。

老人ホームで3年。

彼は「おかしい」と思うと、
動かずにはいられませんでした。

お年寄りを寝たきりにするのが、
当たり前だった時代です。

6人部屋にカーテンもない。
みんなベッドの上でごはんを食べている。

「もっとよくできるはずだ。」

起きられる人は、食堂で食べよう。
おむつ交換は、時間じゃなくて、必要な時に。
お風呂も、男女いっしょじゃなく分けよう。

先輩方には、多少の力技も使って。
若い職員たちで声をかけ合いながら、
ひとつずつ変えていきました。

町の食堂のテーブルに、向かい合わせのラーメンがふたつ

第2章

本当にこれで、
いいのだろうか

老人ホームを離れる日が来ました。
普通なら、挨拶だけで別れるところ。

その日、ひとりの女性が、
彼に言いました。

脳卒中で手が震え、
人前で食べるのが恥ずかしいと
感じていた方です。

「一緒にラーメンを食べに行きたい。」

恥ずかしさよりも、
彼を選んでくれた。

気づかないうちに、
彼の行動は、
だれかの心に届いていた。

この日のことを、
ずっと忘れませんでした。

老人ホームで働く中で、気がつけば、
看護の仕事に関わるようになっていた。

もともとアメリカに行くと決めていた彼は、
学生時代からコツコツ貯めたお金で、
看護を学ぶために、海をわたりました。

アメリカの教育は、
まるで別世界でした。

学生のうちから、
ひとりで病棟に立たされる。
失敗を前提に成長していく。

実戦の中で看護を学びました。

日本に帰ると、
日本一の大学病院を選びました。

救急救命。
8年間、目の前の命と向き合い続けました。

ところが、働けば働くほど、
思うことが増えていく。

「本当にこれで、いいのだろうか。」

病院に運ばれてくる人を助けることはできる。
でも、家に帰ったあとの「くらし」は、
だれが見ているのか。

彼は、農業を始めることを見据え、
千葉の大学で看護を教えながら、
千葉県市原市での暮らしを始めました。

古民家の玄関先に、段ボールとほうきとバケツ

第3章

必要なものは、
自分たちで
つくっていこう

数年後、彼は大学での教員の仕事をやめて、
自分の会社を作りました。

「株式会社結家」。
訪問看護から始まりました。

大学の教え子と、看護師の仲間と、
3人で始めました。

何もない、小さな出発。

「必要なものは、自分たちでつくっていこう。」

彼にとって、会社は「家」でした。
それぞれが働きながら、
家族のように支え合える居場所。

訪問介護の家。
ケアマネージャーの家。
老人ホームの家。

ひとつ、またひとつ、家が増えていきました。

「家」と「家」を、お互いに「結ぶ」こと。
それが「結家」という名前のゆらいです。

厚が、結家を始めた頃。
古民家を事務所として紹介してくれた
不動産会社の社長さんがいました。

その社長さんが、
重い病気にかかりました。

社長さんは、
彼だけを待っていました。
他のだれにも診に来させませんでした。

彼は毎日、会いに行きました。

地域のこと、事業のこと。
社長さんは、行くたびに、
いろんな形で応援してくれました。

最後まで、そばにいました。

「結家に関わる人みんなにも、
こういう経験をしてもらいたい。」

結家の事務所には、
前の住人のものが残っていました。

ひとりのおばあちゃんが、
手伝いに来てくれました。

結家の始まりを支えてくれた、
仲間のお母さん、八剱さん。

自転車で30分かけて、週に何度も。
掃除や片づけを続けてくれました。

ある夏の日、
「目まいがする」と言って
帰ってしまいました。

そのあと、ずっと来なくなりました。

重い病気でした。

亡くなる前、会いに行くと、
八剱さんはこう言いました。

「先生、最後まで仕事できなくなっちゃって、
ごめんね。あとはお願いね。」

朝のいちごのビニールハウス。入り口の向こうに家々が見える

第4章

ここにも、
結家ができる

彼には、
ずっと忘れられない景色がありました。

子どものころに過ごした、
山形のおじいちゃんの家。

サクランボ農家のおじいちゃんの背中は、
生き生きとして、格好よかった。

「いつか自分も、農業をやりたい。」

いちご栽培の師匠のもとで8年間学び、
ついに自分のいちごファームを作りました。

完成した朝、
たくさんの赤い実が、輝いていました。

おじいちゃん、見てるかな。

厚は気づきました。

心や体に障がいを持っていても、
助けてもらえる制度を知らずに、
苦しんでいる人がいる。

「ここにも、結家ができる。」

そういう人たちが自分のペースで
働ける場所をつくりました。

いちごを育てたり、
絵を描いたり、ものを作ったり。

そして、もうひとつ。

年齢も、障がいも、関係ない。
みんなが「表現」できる、
「お互いを知るきっかけ」になる場所。

美術館をつくりました。

今、結家の本社がある場所には、
昔、「どろんこ広場」がありました。

草刈の町の会長さんが、
仲間たちとつくった、
子どもたちの遊び場。

桜の木、井戸水。
水路を泳ぐ鯉、ザリガニ釣り。

草刈の人なら、
誰もが遊んだことのある、
思い出の場所。

70歳を超えた会長さんが、
土地を手放そうと思ったとき、
彼に言いました。

「高齢者施設をやるなら、
あなたに譲るよ。」

地域のいろんな人たちに支えられ、
どろんこ広場の上に、
結家の実家となる本社がたちました。

どろんこ広場。井戸と桜と鯉の水路、遊ぶ子どもたちと見守るお年寄り

おわりに

与えてもらったものを、
今度は次の人たちへ

ラーメンを一緒に食べた女性。
不動産会社の社長さん。
八剱さん。
草刈の町の会長さん。
そして、ここに書ききれない、たくさんの人たち。

体が元気ではなかった人もいました。
それでも、与えてくれました。

何を学んだかと聞かれても、
うまく言葉にはできない。

けれど、あの人たちの気持ちを想像するとき、
心が動く。

それだけは確かです。

苦しいとき、行き詰まったとき、
いつも立ち返るのは、
人との思い出です。

与えてもらったものを、
今度は次の人たちへ。

人と人、家と家が結ばれて、結家になる。
みんなで、地域をつくっていく。

この本を読んでいるあなたも、
結家のひとり。

結家の物語は、まだまだ続きます。

表紙と同じ村。畑やビニールハウス、家々が並び、人々が暮らしている

物語は、ここでひと区切り。
つぎのページからは、
結家が大切にしていることを
お伝えします。

つぎのページへ。

日本の古い家の縁側に、お年寄り、家族、看護師さん、近所の人たちが集まり、庭でお茶をしている

目指している未来

地域のみんなが、
安心して生きていける未来。

なぜ、この未来を目指すのか

日本の未来に不安を感じているからです。

人口は減り続け、医療も、福祉も、食べるものも、
誰かにまかせきりでは続かなくなっていきます。
だからこそ、自分たちの暮らしを、
自分たちで支えていける仕組みをつくっていきたい。

目指している未来

地域のみんなが、
安心して生きていける未来。

なぜ、この未来を目指すのか

日本の未来に不安を感じているからです。

人口は減り続け、医療も、福祉も、食べるものも、
誰かにまかせきりでは続かなくなっていきます。
だからこそ、自分たちの暮らしを、
自分たちで支えていける仕組みをつくっていきたい。

どうやって、実現するのか

医療と福祉を土台に、地域の暮らしを
支える事業を広げつづけています。

年齢や障害に関係なく、
信頼関係が育まれる環境と、
喜びの与え合いを大切にしています。

未来をつくる、7つの行動

感じること。

人の想い、優しさ、苦しさ、違和感。
感じることが、すべての始まり。

与えること。

人に与えられる人になる。
与えてもらったように、次の人たちへ。

居場所をつくること。

居場所のない人の席も、自分の席も。
居場所は、もらうものではなく、
お互いにつくっていくもの。

育ち合うこと。

「育てる・育ててもらう」のではなく、「育ち合う」。
時には苦しい思いもしながら、人と人の縁のなかで、
ゆっくり、ゆっくり、育ちあう。

決めつけないこと。

「できない」も「当たり前」も、誰かが決めたこと。
人にも、物事にも、思い込みを持ち込まない。

自分から動くこと。

会社は、あなたの居場所。あなたの舞台。
自分の役割は、自分で見つけていく。
誰かを待たず、自分から、動き出す。

チャレンジすること。

できるかできないかじゃない。
チャレンジの先にしか
希望する未来は、見えてこない。
迷っているなら、まずはやってみる。

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株式会社 結家

〒290-0001 千葉県市原市草刈54
TEL:0436-26-7405

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結家の事業

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